ナカホドさん

私が勤めて2週間ほどたった頃でしょう、突然チーフが辞めました、前から決まっていたらしくママさんはヘルプという組合にバーテンさんを斡旋してもらえるように頼んでいたらしいけれどまだ2〜3日かかるらしいとのことです、急遽私が代理をすることになりました、素人の私が新地のクラブのバーテン、しかも年は17、笑っちゃいますね。
もちろん、横にはホステスのリサさんが付いてくれてますけど、その当事のウイスキーはダルマ(オールド)が一般的で置きウイスキー以外の水割りはほとんどダルマでした、コップに氷を入れウイスキーを三分の一入れミネラルをコップの8分入れて出来上がりです、ビールは小瓶のお客さんの好みのメーカーのを出します、あまり出ませんがフィズ物は、シェイカーに氷、原材料のお酒に(チョコ、レモン、カカオ、バイオレット・・・)レモンを絞り、お砂糖を少し入れ、八の字に少しカッコをつけて振る、カクテルグラスに氷を布巾に包みビールの空き瓶でたたき粉粉にして入れその上に流し込んだら出来上がり、かまぼこは真ん中に切れ目をいれ端を入れれば結び目になり、包丁を少しギザギザに切るとまた風情がでます。
レーズンをブランデーに2・3日つけておき、バターとつけたレーズンを混ぜて四角い容器に入れて冷蔵庫に入れると、レーズンバターの出来上がり、オイルサーデンをあけ少しあぶって付き出し。横ではリサさんが漬物の付き出しを作っていました、そうそうカウンターの右には女子大生のバイトの子が電話番と伝票の取り扱いをしています、すなわち、今何番のテーブルに何のお酒がいったか、どんな料理がいったか、すべてお金で計算しています、これが後で請求書になって送られていきます。3日ほどしてナカホドというバーテンが来ました、ナカホドさんはすごくベテランで鼻の下にヒゲをたくわえすごくスケベでした、このナカホドさんが騒動を起こします。